FX会社を約定力で比較!

FX会社を選ぶ上で、スプレッドと同等に重要なファクターとなるのが約定力です。
特に、デイトレードや秒単位で取引を繰り返すスキャルピングを行う方にとっては、約定力は非常に重要なポイントとなります。

 

こちらのページでは、約定力やスリッページのメカニズムについて解説すると共に、公式データを基にしてFX会社の約定力を比較していきます。

 

 

約定力とは?

約定力とは、投資家が発注した価格で注文を成立させる「力」のことです。

 

約定力の弱いFX会社を利用していると、意図した価格とはズレて約定することが多いので、戦略通りにトレードを進められずにストレスが溜まります。

 

また、ひどい時には「約定拒否」となり、注文が通らないこともあります。
狙い通りの価格で取引するためには、約定力の強いFX会社を選ぶことが重要です。

 

秒単位で取引を繰り返すスキャルピングやデイトレードは、比較的小さな値幅で利益を上げる取引スタイルです。
このような短期取引が中心のトレーダーには、約定力は無視することのできない条件と言えます。

 

反対に、長期でポジションを保有する取引スタイルで、少ない取引回数で大きな利益を狙う方であれば、約定力はそれほど気にすることはないかも知れません。

 

また、約定力について深く知るには、スリッページ(価格のズレ)についても理解しておくことが大切です。

 

 

 

スリッページとは

スリッページとは、直訳すると「slippage=滑ること、ズレ」を意味します。
つまり、注文した価格からレートがズレて(滑って)約定することをスリッページと言います。

 

例えば、米ドル円が114.500円の時に買い注文を入れたとして、注文から約定するまでの間にレートが動いてしまい、114.505円で約定したとします。
この場合、0.5銭高いレートで米ドルを購入したことになり、0.5銭のスリッページとなります。

 

スリッページするイメージ

 

この取引で1万ドルを購入していた場合、50円の損失となります。
ただし、価格が滑る(スリッページ)のは必ずしも不利な方向というわけではなく、運良く有利なレートに滑ることもあります。

 

矢野経済研究所が行ったヒロセ通商のスリッページ調査でも、スリッページのうちの約半数は有利な価格で約定したことが分かっています。

 

このように、レートは上げ下げを繰り返しているので、スリッページについても高値に滑ることもあれば、反対に安値に滑ることもあります。

 

以上のことから、中長期の取引が主体で取引回数がそれほど多くはない方であれば、約定力の強さだけで選ぶのではなく、その他の条件も含めてFX会社を選ぶのが良いでしょう。

 

反対に、スキャルピングやデイトレードが主体の方であれば、安定的且つ計画的に勝ちを積み上げていくためにも、やはり滑りにくく約定力の強いFX会社がベストな選択と言えます。

 

 

 

スリッページはなぜ起こる?

スリッページが起こる最大の原因となっているのはシステムの混雑と処理スピードです。
多くの注文が殺到するとFX会社のシステムが注文を処理しきれなくなり、注文が成立するまでに時間がかかることがあります。

 

FX会社のシステムが処理にもたついている一瞬の間に為替レートは動いてしまうため、価格がズレて約定してしまうことになります。

 

つまり、約定力の強いFX会社=システムやサーバーが優秀で処理能力の高いFX会社と言うことになります。

 

人気のFX会社に証券会社や銀行ではなく、多くのIT系企業が名前を連ねている理由も、強靭なサーバーが求められているためとも言えるでしょう。

 

 

 

スリッページ許容設定について

スリッページ許容設定とは、どの程度までのスリッページなら容認して約定させるかを自分で設定できる機能です。

 

例として、米ドル円の取引でスリッページ許容設定を2銭としておくと、スリッページ2銭までは約定、3銭以上のスリッページでは約定しないことになります。

 

とにかく約定することを優先するならスリッページ幅を広く、逆に取引価格を優先する場合にはスリッページ幅をゼロもしくは狭く設定することで、トレーダーのニーズに合った取引を行うことができます。

 

相場が大きく動く際には数十銭ものスリッページが起こることもあるため、スリッページ許容設定はリスク回避のためにも有効な手段と言えます。

 

また、スリッページを防ぐ別の手段として、指値注文を利用すればスリッページは起こらないため、指値で発注すると言うのも一つの方法です。

 

しかし、スリッページが大きな影響を持つのはやはりデイトレードであり、指値だけでは対応できない部分もあります。

 

デイトレードのような短期売買を繰り返す取引スタイルであれば、やはり約定力の強いFX会社を選択することが重要になります。

 

 

 

約定力が高いFX会社の選び方

約定力はスプレッドやスワップポイントとは違い、明確な数値で表せるものではありません。
それでは、約定力が高いFX会社にはどのような共通点があり、どのようにして選べば良いのでしょうか?FX会社の約定力が高い条件には以下の二つがあげられます。

 

  • サーバーが強い
  • カバー先金融機関が多い

 

「スリッページはなぜ起こる?」で先述したように、サーバーが混雑して注文の処理に時間がかかることでスリッページは起こります。
つまり、サーバーの処理能力や処理スピードが高いFX会社が約定力の強いFX会社ということになります。

 

また、カバー先金融機関が多いFX会社の方が、比較的約定力が高いということも考えられます。

 

 

 

カバー先金融機関と約定力の関係

FX会社はトレーダーからの注文を受けると、同じ注文を銀行や証券会社に出すことでリスクヘッジを行っています。注文を受けたままでいると、FX会社もトレーダーと同じように為替変動のリスクを負うことになるためです。

 

カバー取引

 

このようなリスク回避のための取引をカバー取引、FX会社によるカバー取引の相手先となる銀行や証券会社をカバー先金融機関と言います。FX会社はカバー取引を行うことで為替リスクを避け、さらに、有利な価格でカバー取引を行うことで収益を上げています。

 

FX会社に収益の発生するカバー取引

 

FX会社はカバー先金融機関の提示する為替レートを参考にして自社のレートを決定しているため、顧客に提示する自社のレートには少しの手数料が乗っています。

 

ところが、一度に大量の注文が集まるなどした場合には、数量が多すぎるためにカバー先金融機関との取引が成立しないことがあります。

 

このような場合、FX会社はカバー取引によるリスクヘッジができないため、顧客からの注文を拒否、つまり約定拒否となる場合があります。

 

大量の注文が入った場合にも約定拒否が発生しないようにするためには、多くのカバー先金融機関と提携しておくというのも一つの方法です。

 

提携しているカバー先金融機関が多いFX会社ほど、顧客からの注文をカバー取引できるため、約定拒否やスリッページも起こりにくくなります。

 

 

 

FX会社別カバー先金融機関数
会社名 カバー先金融機関
みんなのFXのロゴ

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11社
LIGHT FXのロゴ

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11社
GMOクリック証券のロゴ

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19社
ヒロセ通商のロゴ

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22社
YJFX!のロゴ

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30社
DMM FXのロゴ

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13社
外為どっとコムのロゴ

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24社
セントラル短資FXのロゴ

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20社
JFXのロゴ

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1社
外為ジャパンのロゴ

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13社
マネーパートナーズのロゴ

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19社
FXブロードネットのロゴ

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7社
ライブスター証券のロゴ

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7社
SBI FXトレードのロゴ

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2社
FXプライムのロゴ

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17社
外為オンラインのロゴ

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8社
岡三オンライン証券のロゴ

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1社
マネックス証券のロゴ

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21社
FXTFのロゴ

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3社


JFXとSBI FXトレードは極端にカバー先が少ないようにも見えますが、両社のカバー先には親会社などのグループ会社があります。グループ会社ではさらに多くの金融機関とカバー取引を行っています。

 

このように、カバー取引は相手先企業との関係性や、相手先企業の質にもよるため、一概に多い方が良いと言うわけではないということも覚えておきましょう。

 

 

 

約定率100%はホント?

国内随一の市場調査会社「矢野経済研究所」のような第三者機関が行った約定率テストも、FX会社の約定力を知る上で一つの参考となります。

 

FX会社の中には、公式HP上で【業界最高水準!約定率100%】や【安定の約定率99.9%】と打ち出しているところもあります。

 

ここで注意したいのは約定率の算出方法。
約定率の算出方法は各調査によって異なり、コレと言った決まりはありません。

 

矢野経済研究所のような第三者機関が行なっていることもあれば、自社で独自に行なっている調査もあります。
当然ながら、参考値としてより大きな意味を持つのは第三者機関が行った調査でしょう。

 

例えば、以下のA社とB社の約定率の算出方法では、全くと言っていいほど条件は異なります。

 

  • A社:約定した回数÷注文回数=約定率
  • B社:滑らずに約定した回数÷注文回数=約定率

 

B社ではスリッページせずに意図した価格で約定した回数をカウントしているのに対して、A社ではスリッページした約定も含めてカウントしています。

 

このように、各FX会社が公表している約定率を参考にするのであれば、どのように算出された約定率なのか?テスト条件に加えて算出方法も含めて検討することが大切です。

 

 

 

FX会社を約定力で比較

約定率の算出方法と結果、カバー先金融機関の数など様々な条件を踏まえて、約定力が高いFX会社をランキングでご紹介します。
なお、こちらのランキングは約定力の強さを主な判定条件として、その他の取引条件やサービス面も加味した上でのランキングとしています。

 

 

 

マネーパートナーズ

 

マネーパートナーズ公式サイト

 

矢野経済研究所が実施した約定力の判定テストにおいて、11年連続して7社中1位を獲得しているFX会社です。
また、同テストでは、約定拒否0に加えてスリッページも0、正真正銘の約定率100%のFX会社です。

 

創業当初から約定率100%を掲げているFXであり、システムにも力を入れていることがうかがえます。

 

「スリッページと約定拒否はお客様に対する不誠実・不透明な行為と考えている」という言葉からは、約定力に対する期待感が持てます。

 

約定力の強いFX会社で口座を持ちたいのであれば、一度は試してみたいFX会社と言えます。

 

 

 

 

ヒロセ通商

 

ヒロセ通商公式サイト

 

矢野経済研究所では、マネーパートナーズを対象とした約定力テストとは別に、ヒロセ通商を対象とした約定力調査も行なっています。

 

調査回数
ドル円を1日175売買の350約定×2日=700約定×2名=1400約定

 

調査期間
2019年12月16日(月)〜12月17日(火)の2日間

 

調査時間
日本時間の21時〜22時のうち1時間程度

 

調査方法
・どのような相場でも、ドル買(新規)⇒ドル売(決済)=1往復取引とする
・スリッページの設定は1銭
・LION FXインストール版で取引
・取引単位は1万通貨

 

約定拒否
発注数 拒否回数 約定率
1400回 0回 100%

 

スリッページ
発注数 スリッページ 不利スリップ 有利スリップ スリップ率 滑らない確率
1400回 22回 10回 12回 1.6% 98.4%

 

スリッページも含めた約定率は98.4%、マネーパートナーズには劣るものの、他の多くのFX会社と比較すると優秀な数値です。

 

また、マネーパートナーズの約定力テストは約定回数200回で行っていますが、ヒロセ通商の約定力テストは1400回の約定を行なっているため、精度は格段に高くなります。

 

また、ヒロセ通商が公表している約定スピードは0.001秒、同じく約定力が高いと言われているOANDA JAPANの約定スピードが公表値で0.005秒であることからも、ヒロセ通商の約定スピードの速さが分かります。

 

スプレッドやスワップポイントなど全体的に条件の良いFX会社なので、試しに口座開設してみる価値は十分にあります。

 

 

 

 

FXプライムbyGMO

 

FXプライムbyGMO公式サイト

 

超大手IT企業のGMOインターネットのグループ会社なので、システムやサーバーの強さには高い期待が持てます。
長く約定力を強みとして打ち出し続けているFX会社でもあります。

 

また、FXプライム by GMOはスキャルピングを公認しているFX会社としても有名です。
スキャルピングを容認すると短時間に膨大な注文を受ける可能性があり、システムに大きな負荷がかかることから禁止としているFX会社が多くなっています。

 

スキャルピングを公認するということは、システムやサーバーに自信があるということでもあります。
なお、ランキング2位のヒロセ通商もスキャルピングを公認しています。

 

 

 

 

マネックス証券

 

マネックス証券FX PLUS公式サイト

 

マネックス証券もまた、2017年7月に行われた矢野経済研究所による約定力調査において優秀な成績を修めているFX会社です。調査内容や条件は1位のマネーパートナーズの調査とほぼ同等で、マネックス証券も約定拒否、スリッページ共に0の約定率100%となっています。

 

ただし、マネックス証券の約定力調査は2017年度のデータとなっています。マネーパートナーズは11年間連続して約定率100%を継続しているので、安定的な約定力に期待できます。

 

 

 

 

OANDA JAPAN

 

OANDA公式サイト

 

北米を中心に海外に5つの拠点を置くOANDAの日本支社です。

 

約定力に定評のあるFX会社で、注文を受注してからOANDAシステム内で約定するまでにかかる時間は0.005秒、ヒロセ通商に次ぐ約定スピードには定評があります。

 

1通貨単位から取引できる点や、取引ツールのMT4を使えることからも人気の高いFX会社です。

 

 

 

 

スリッページなし!ノースリッページ注文とは?

重要指標発表時など、為替相場が激しく動く時間帯に取引をするのであれば、IG証券が提供するノースリッページ注文を使うのも一つの方法です。

 

ノースリッページ注文とは、名前の通りスリッページなしの注文方法で、100%指定したレートで決済する「ポジション決済専用」の注文方法です。

 

ノースリッページ注文には保証料が必要になりますが、相場が急変した時であっても、あらかじめ指定しておいたレートで確実に決済してくれます。

 

リーマンショックのような有事に備えて、リスクヘッジとしてノースリッページ注文を活用するのもおすすめです。

 

IG証券のノースリッページ注文

 

ノースリッページ注文の保証料は、米ドル円であれば1万通貨単位あたり200円となっています。
安いとは言えない保証料なので、スリッページの方がコストが少なく済む可能性も十分にあります。

 

普段使いと言うよりも、相場が激しく乱高下するような時間帯にだけ、リスクヘッジとしてノースリッページ注文を入れておくというのも良いでしょう。

 

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