<東京> ドル円の値動きに注目

前日のNY市場では、ドルが買われる展開となった。米労働省が発表した前週分の新規失業保険申請件数が予想より若干強い結果だったと伝わると、米労働市場に対する悲観的な見方が後退しドルの買い戻しが進んだ。ドル円は「米系金融機関からの買いが入った」との声が聞かれ、アジア時間の高値88.64円、昨日高値89.00円を上抜けるとストップロスを巻き込んで、一時89.27円まで値を上げた。一方、ユーロドルは下落。トリシェECB総裁の発言を受けて、欧政策金利は当面低い水準にとどまるとの見方が広がったほか、米格付け会社ムーディーズがドイツ銀行の格付けを引き下げたことが相場の重しとなった。目先のストップロスを巻き込んで、下げ足を速めると一時1.3551ドルまで値を下げた。本日の東京市場では、8時50分に2月外貨準備高が発表される。ただ、材料視される公算は小さく、日本やアジア株相場の動向に注目が集まる。特に、中国全国人民代表大会(全人代)が開幕するため、中国株の動向には注意が必要だろう。また、ドル円については週末の5・10(ゴトー)日ということもあり仲値決済に向けた買いが想定されるほか、日経新聞が「日銀は4月にかけ追加の金融緩和策の検討に入った」と報じたことを材料に円安・ドル高が進むことを期待する向きもある。半面、上値では国内輸出企業などからの売りが厚い。一目均衡表の雲の下限が89.28円に位置しており、テクニカル的に頭の重い展開を想定する市場参加者も多い。

<欧州> 独製造業新規受注に注目

本日の東京市場では、ドル円は堅調な動きとなった。朝方から週末のゴトー日とあって仲値に向けての買いが強まり、一時89.35円の高値まで値を上げた。日経平均が寄り付きから大幅に買われる展開となったことも、ドル円の下値を堅いものとした。ただ、今晩に米雇用統計のビッグイベントを控えていることもあり、極めて狭いレンジでのポジション調整に終始した。市場では、「89.50円から上のレベルにストップロスの買いが見えているが、下サイドも88.90円から短期投機筋のストップロスの売りが控えている」ようで、動きがある場合には注意したいところだ。日経平均は、「日銀が金融緩和策の検討に入るとの報道を受けて、昨日のショートポジションを買い戻す動きが強まった」ことから、一時230円を超える上昇となった。欧州市場では、18時30分に2月英卸売物価指数(PPI)コアが発表される。20時には1月独製造業新規受注が予定されている。ユーロドルは、1.36ドル台が非常に重くなってきたことで弱含んでいるが、市場参加者からは「昨日安値の1.3551ドルから1.34ドル台後半にかけては、断続的に買いが並んでいる」との声も聞かれ、米雇用統計を前に神経質な展開が続いている。欧州各国の株価の推移にも注意したい。

<NY> 米雇用統計、下振れの可能性も

本日の欧州市場ではドル円、クロス円はもみ合い。5日の欧州株が小高く推移し、時間外の先物の上げ幅を拡大しているが、2月米雇用統計を控えていることもあって、リスク志向の改善を見越したポジション形成は見られない。メルケルドイツ首相が「ギリシャの債券発行に良い兆候があった」などと述べたと伝わったが、ユーロに目立った動きはなかった。ニューヨーク市場では22時30分の2月米雇用統計に注目が集まる。予想では失業率は9.8%、非農業部門雇用者数変化は6万5000人減といずれも悪化する見込み。米国の東海岸を襲った豪雪の影響で、雇用者数の下振れを指摘する声が聞かれており注意したい。逆に強い結果となった場合でも、米金融当局者から低金利政策を続ける旨の発言が続いており、早期利上げをはやす格好のドル買いは一時的だろう。また、ギリシャのパパンドレウ首相とメルケル独首相が会談する予定となっている。ギリシャの財政問題に関する発言に注目したい。