<東京> 材料豊富な東京市場

前日のNY市場ではドル円、クロス円が買われる展開となった。ドル円は一時90.83円、ユーロ円は124.01円、豪ドル円は83.32円まで値を上げた。欧州の取引時間帯に、「日銀は来週の金融政策決定会合で、追加の金融緩和策を探る可能性がある」との一部報道を受けて、日本の追加金融緩和策への思惑から円売り・外貨買いが進んだ。ギリシャがEUに提出した財政再建の履行状況に関する報告で計画が前倒しで実行されていることが伝わったことなどを受けて、ギリシャを巡る懸念が後退したことも好感された。一方、NZドル円は上値が重かった。RBNZは市場の予想通り政策金利の据え置きを決定したものの、声明で景気回復の弱さに言及したためNZドル売りが出た。本日の東京市場では重要な経済指標が多く発表される。市場では、8時50分の日本の10−12月期GDP改定値、9時30分の2月豪雇用統計、11時の2月中国主要経済指標に注目が集まっており、指標の結果に一喜一憂する展開が予想される。ドル円は国内輸出企業などからの売り注文が厚いうえ、一目均衡表の雲の上限が90.53円まで下がってきており、上値の重い展開が見込まれる。ただ、市場関係者からは「海外勢は来週の決定会合で追加の金融緩和を期待しているようだ。思惑的な円売りが出る公算も大きい」との指摘があり、一方的に円高・ドル安が進む展開は考えにくい。

<欧州> ギリシャストライキの影響を見極める

本日の東京市場では、ドル円は弱含みの展開となった。朝方は本邦輸出勢からユーロ円を中心としたクロス円の売りが観測されたことから、上値の重い動きとなった。2月中国消費者物価指数が市場予想を上回る強い数字となったことを受けて、豪ドル円が下落。ドル円も一時90.20円の安値まで売られた。ただ、下値ではNY時間安値である90.25円レベルが意識されたほか、日経平均が引けにかけて上げ幅を広げたことなどにつれて、ショートカバーがやや優勢となっている。日経平均は、中国の強いインフレ指標を受けてダウ先物が下落したことで、後場寄り付きこそ値を消す場面もみられたが、引けにかけては買い戻され101円高の高値引けで取引を終えている。欧州市場では、16時45分に1月仏財政収支が発表される。19時には3月欧州中央銀行(ECB)月報が公表される。ユーロドルはアジア時間から1.3640ドルを挟んだもみ合いとなっているが、市場参加者からは「ギリシャで本日決行予定の24時間大規模ストライキやデモの影響を見極めたい」との声も聞かれており、予断を許さない。また、ユーロスイスフランが一時1.4605スイスフランまで下落するなど、1.46スイスフラン割れ寸前まで売られており、SNBの介入警戒感はいつも以上に高まっている。

<NY> スイス中銀の声明に注意

本日の欧州市場ではポンドが堅調。イングランド銀行(BOE)が11日に発表した英国の消費者の今後1年間のインフレ期待が、11月発表時の2.4%から2.5%に上昇していたことを受けた。短期筋からストップロス誘発を狙った仕掛け的な買いが入り、上げ幅が広がった。ポンドドルは1.5065ドル、ポンド円は136.32円まで上昇した。また、ポンドドルの買いにつれてユーロドルは1.3669ドルまで一時上昇したものの、ユーロポンドがストップロスを巻き込んで下げ幅が広がったこともあって、徐々に上値を切り下げている。ニューヨーク市場では、米国の材料として22時30分に1月米貿易収支、新規失業保険申請件数、12日3時に米30年債の入札などがある。また、22時にスイス国立銀行が政策金利を発表する。金利は据え置かれる見込みだが、声明で対ユーロでのスイスフラン高を阻止する姿勢がこれまで通り示されるかに注意したい。22時以降はユーロスイスフランを中心にスイスフランが大きく動く可能性が高そうだ。その他、ドル円に関して「一目均衡表の雲上限90.54円がレジスタンスとして意識されている」との指摘があった。NY終値でこの水準を上回ることが出来るかに注意が必要だろう。